工場運営2026.04.16

クリーニング工場の生産効率を上げる方法|最低賃金上昇に負けない現場の工夫

毎年上昇する最低賃金。小さなクリーニング工場が生き残るには生産効率を上げ続けるしかない。「前回より1枚でも多く畳む」を目標に、具体的な数字と可視化で実践している工夫を紹介します。

工場運営生産効率最低賃金クリーニング工場

「最低賃金がまた上がる」というニュースを聞くたびに、小さな工場の経営者は胃が痛くなるのではないでしょうか。

私はクリーニング工場を経営していますが、最低賃金の上昇は毎年やってくる現実で、避けることはできません。だからこそ、生産効率を上げ続けるしかない。これが小さな工場の現実です。

この記事では、うちの工場で実際にやっている生産効率改善の取り組みを具体的に書いていきます。

最低賃金が6%上がれば、利益率は6%下がる

うちの県では、去年の最低賃金が**約6%**上がりました。

これを工場経営の視点で考えると、シンプルに利益率が6%下がるということです。パートさんの時給が上がれば、同じ作業をしても人件費は増える。売上が変わらなければ、その分だけ利益が削られます。

この6%を取り戻す方法は、大きく3つしかありません。

  1. 生産効率を6%上げる(同じ時間でより多くの仕事をする)
  2. 単価を6%上げる(お客さんへの請求を増やす)
  3. 両方の組み合わせで相殺する

現実的には、単価を毎年6%ずつ上げ続けるのは難しい。だから生産効率の改善が、工場経営の最優先事項になります。

そしてこれは1回やれば終わりではありません。来年もまた最低賃金は上がります。毎年、生産効率を上げ続けなければ、利益は減り続ける。 これが小さな工場の現実です。

「前回より1枚でも多く畳む」が目標

うちの工場で一番優先していること。それは**「同じシフトで、前回より1枚でも多く洋服を畳む」**ことです。

たった1枚。でもこの1枚の積み重ねが、生産効率の改善そのものです。

同じ人数で仕上げられる枚数が増えれば、1枚あたりのコストが下がる。利益率が高まる。残るお金が増える。ここに直結するから、これを一番の目標にして、毎日試行錯誤しています。

具体的な数字で声掛けする

生産効率を上げるために実践していることの1つ目は、具体的な数字で声掛けすることです。

クリーニング工場では、「1分で何枚畳めるか」が分かりやすい指標になります。

これを明確に伝えないと、漠然と1時間シフトに入って作業するだけになる。すると日によって生産量がブレます。調子がいい日は50枚、気が乗らない日は40枚。たった10枚の差でも、毎日積み重なれば大きな利益の差になります。

だから「1分で何枚畳む」という目標を具体的に伝えて、声掛けしながらやっています。

無理のないペースが前提

ここで大事なのは、めちゃくちゃ急いで畳むことを求めているわけではないということです。

「この畳み方で畳めば、この洋服なら何秒で畳める」という計算に基づいて、無理のないペースで達成できる目標を設定しています。

急がせるのではなく、正しいやり方で淡々とやれば自然と達成できるライン。これが持続可能な生産効率の改善です。

作業と作業の「間」を短くする

2つ目に実践していることは、作業と作業の合間の時間を極力短くすることです。

うちの工場では、1人がずっと洋服を畳んでいるわけではありません。合間に洗濯機を回したり、乾燥機から出したり、他の業務が挟まってきます。

この業務と業務の「間」で、「次何しようかな」と手が止まる時間が発生します。頭の中では考えているかもしれないけど、手は止まっている。

パートさんのシフト時間は決まっています。1時間なら1時間。その中でなるべく生産する方に時間を割けた方が、生産効率は上がる。だから「考える時間」をいかに減らすかが重要です。

アプリで「次にやること」を可視化する

この「考える時間」を減らすために、最近では自社で開発した工場用アプリを活用しています。

アプリの画面を見れば、次に何をすればいいかが一目で分かる。「次はこれを畳む」「これを洗濯する」という指示が可視化されているので、頭の中で考える必要がなくなります。

これのいいところは、考えるのが得意・不得意に関係なく、誰でも同じように動けるということ。ベテランも新人も、画面を見れば次のアクションが分かる。

実際に導入してから、考える時間が減って、作業に集中してもらえる時間が増えてきたという実感があります。

まとめ

  • 最低賃金が毎年上がる以上、生産効率を上げ続けるしかない
  • 「前回より1枚でも多く畳む」を毎日の目標にする
  • 「1分で何枚」という具体的な数字で声掛けする(急がせるのではなく無理のないペース)
  • 作業と作業の「間」の手が止まる時間を極力短くする
  • アプリで「次にやること」を可視化して、考える時間を減らす

補足:この「可視化」を実現するツール

この記事で紹介した「次にやることの可視化」を実現しているのが、自社で開発・運営しているクリーニング工場向けSaaS KIMAMANOSHIBUTSU です。

自分の工場で毎日使いながら、必要な機能を見つけては付け足して改善を続けています。現場から生まれたツールだから、現場で本当に使えるものになっています。

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